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こんにちは。コヨコヨリです。
昨年に、2024の注目の美術展として、日経OFFの雑誌からいくつかピックアップして
紹介した記事を書きました。
雑誌には展示される作品や学芸員のコメントが載せられていて、それを読んだうえで
「面白そうだ」と思いリストアップしました。
museumpiece52625.hatenablog.com
その美術展が3月26日(火)から開催される「大吉原展 江戸アメイヂング Yoshiwara:
The Glamorous Culture of Edo's Party Zone」だったのですが、先日、X(Twitter)で
「性的搾取や人権差別に触れられていない」とか「英語表記は外国人に誤解させる」と
が「吉原を美化している」「人権侵害、女性虐待の場」などの批判のポストが多数上が
り、2月8日には会場の東京芸術大学美術館の方からの下記説明文が掲載されるに至っ
ています。
現在は「大吉原展」に展覧会名を変更し、ホームページもロゴを変更しています。
「お粗末」「遊園地みたい」と疑問視される「大吉原展」 「女性差別の負の歴史をふまえた展示」と主旨説明(1/4 ページ) - ねとらぼ (itmedia.co.jp)
「大吉原展」の開催につきまして (daiyoshiwara2024.jp)
確かに英語表記は表現が微妙だと感じるところがありました。
展示の内容は、至って学術的なんですけれど、ネットでよくよく調べれば下記のプレス
リリースで展示内容も写真でみることができます。
yoshiwara_pressrelease.pdf (geidai.ac.jp)
菱川師宣や喜多川歌麿の浮世絵、鏑木清方の日本画、高橋由一の油絵など展示の予定だ
そうです。
ポスターやホームページがかなりピンク色ポップなロゴとタイトル、解説も若者にも分かりやすい語り口、そういうのが、癇に障るところもあったのかもしれませんし、表現が行き過ぎたところもあったのかもしれません。
Xにポストした方は熟慮の上でそうしたのか、義憤でそうしたのか、一時の感情でそうしたのかはわかりません。
でも、当時の文化・価値観を現在の価値基準で計るのはどうかと思ってしまうのです。
もし、京都の島原や長崎の丸山といった花街を扱う展示があったら、同じことをするの
でしょうか。
歌舞伎の演目「助六」は吉原の花魁揚巻がでてくるのに、「演じるな」と言えるのでしょうか。
「江戸アメイヂング」という言葉に「驚くべき何かが見られる」と想像する心の余裕は
無いのでしょうか。
何年も前から企画し、上野公園の桜の咲く時期に合わせたであろうことが予想されるこの展示。今回の投稿で展覧会名は変更しましたし、展示の変更も考えられるでしょう。図録も訂正が入り、様々な変更が生じるでしょう。
そうせざるを得なくしたSNSの力の大きさや、最近のSNSの批判の語気の強さに只なら
ぬ怖さと心がすり減る感じがするこの頃です。
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