先日の記事で紹介した横浜市歴史博物館で開催されている企画展『追憶のサムライ』展に行ってきました。
天気は少し曇り気味でしたが丁度良い気温で行ってこれました。
今年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に絡めた関連企画展で、特にタイトルの”サムライ”という大きなくくりの中でもドラマでも活躍した畠山重忠や中世の武士をメインに押し出した内容になっていました。
畠山重忠は武蔵野国畠山庄(現在の埼玉県深谷市)の領地を構えているのですが、北条の謀略により横浜市旭区の二俣川で鎌倉方と交戦することになり、命を落とすことになります。そのため二俣川近辺には重忠にまつわるゆかりの地名やお寺などがあるためと横浜市でも展示をと考えられたのではないかと思います。
また「坂東武者の鑑」といわれた重忠はいわゆる鎌倉武士を想起しやすいことから今回の企画展のメインになったのではと思います。まあ、ドラマの中でも重要な立ち位置ということもあったのかもしれませんが....
第1部 鎌倉武士のイメージ
チケットを購入して企画展の展示室に入ると目の前に、畠山重忠が奉納したと云われる赤糸縅の大鎧の複製が展示してあり目を引きます。
武士の誕生から源平合戦まで絵巻や書物、絵画などを通して丁寧な解説とともに畠山重忠や源範頼、北条政子の関係資料がパネルなども使って展示されています。
この中での注目してほしいのは、源頼朝の花押と畠山重忠の名が入った書状です。これは国宝であり、鎌倉時代当時の物ですので、当時感じ取れる一品ではないかと思います。(展示替えもあるので注意)
もう一つは『夏野の露』という江戸時代に重忠を偲んで作られた和歌やゆかりの地を絵図にした巻物です。後世まで重忠の事績が共感されたことが分かるものです。
第2部 武士のリアル ー横浜市立大学所蔵文書の世界ー
第2部はタイトル通り横浜市立大学に所蔵されている中世の文書が中心の展示になります。
戦国時代の加藤清正や、豊臣秀吉、上杉景勝、武田勝頼などの有名武将の文書からある一族に伝来した文書で時の幕府との関わりが窺える文書が展示されていました。タイトルのサムライや副題にある中世武士はこれを含めてつけているんでしょうね。
感想としては、大河ドラマの影響もあるかも知れないけれど馴染みの薄い鎌倉時代の武士を、畠山重忠をどうやってわかりやすく伝えるか腐心した展示だった感じがします。後半は馴染のある武将の文書で新たな関係を知ることが出来て面白かったです。
博物館や美術館へ行くと、よくミュージアムショップによってグッズを見たりするのですが、今回御朱印ならぬ武将印というのがあり、畠山重忠の武将印を買ってみました。他の武将印ってあるのでしょうか?
追記 横浜市歴史博物館の最寄り駅は横浜市営地下鉄ブルーラインのセンター北駅です。